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サンゴ辞典 2

01ムカシサンゴ属

《生態ームカシサンゴ属の世界へようこそ!》
ムカシサンゴ科に属する国内の造礁サンゴは、ムカシサンゴ属(Stylocoeniella Yabe and Sugiyama,1935)1属のみで現在、ムカシサンゴ・ヒメムカシサンゴ・ココスムカシサンゴの3種が確認されています。

本属のサンゴは高緯度海域では大きな群体に成長する事がありますが、サンゴ礁域では殆どが数cm程度の小さな群体で、あまり目立たずサンゴ群集でも更にあまり目立たないグループです。要するに遠目は威張れるくらい地味です!

固着性群体性で、塊状・被覆状或いは細い柱状の突出部が集まった群体形を示します。サンゴ個体は円形で共骨(きょうこつ)から突出せず、2環列12枚の隔壁(かくへき)を備えて、細い柱状の軸柱があります。共骨の表面には微棘や太めの針状突起で密に覆われています。ポリプは1mm程度の大きさで12本の触手を持ち、日中もポリプを咲かせている事が多いようです。

サンゴ礁海域に生息する小型群体は、岩の小さな凹みや隠蔽(いんぺい)された場所に着生している事が多く、温帯地方では群体もかなり大きく成長し発見されやすくなります。

《飼育》
◎水質
清浄な水に越した事はありませんが、要求はそんなにうるさくないです。
◎照明
明るい場所にも生息しますが、特に強い光は要求しないようです。岩の小さな凹みにも棲みますので、導入直後は灯具から離れた場所や影になるような場所(少しくらい薄暗い方が安全)からスタートし、様子を見ながら少しずつ明るい場所へと移動させ、好みの場所を見つけてあげてください。
◎水流
流れに対して垂直・水平どちらの場所にでも生息します。これも弱い水流からスタートし(但し、形状によってはデトリタスが溜まりやすくなるので、最低でもその点は注意が必要)、移動させながら好みの場所を見つけてあげてください。
◎給餌
天然海水での換水なら、特に不要かと思います。本種のようにポリプの小さなサンゴの主食は基本的にナノプラクトン(バクテリア)です。殺菌灯やUV入りの灯具を利用の方は、他のサンゴのおこぼれで充分ですので、ポンプ類の電源をOFF(数分〜30分程度)にして飼育水に満遍なく漂う感じで給餌してあげてください。調理用のオタマなどでゆっくりかき混ぜてやるとやり易いですよ。

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《和名》 ムカシサンゴ
《学名》Stylocoeniella guentheri  Bassett-Smith,1890
    スティローコェニッラ・ゲンティーリ バセットースミス,1890
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ムカシサンゴ科>ムカシサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約1mm
《生息場所》パッチリーフやリーフ外縁・水深5~20m


《特徴》
群体の形状は塊状または被覆状で、被覆状になる群体は海藻の根部分を包み込む様に増殖するのが見つかります。本種は海藻の他、イバラカンザシやホヤ類が付着している事が多いようです。

フィリピン〜日本の関東くらいまで幅広く生息します。波当たりの弱い場所では、枝状っぽくなる事もあります。突出した頭頂部には長さ約1mmくらいの長円錐形で先の尖った微細なトゲが生えています。このトゲは突出部を下るに連れ、急速に小さくなり、谷間では消失してしまいます。この特異なトゲの分布によって、容易に多種と区別出来ます。共肉が分厚く濃色な為、一見して莢を認めにくい特徴も持っています。日中もポリプを咲かせます。


触手そのものは褐色で、口盤は緑・青・黄の他、白・紫・赤・ピンク色など単色ながら様々な色彩バリエーションを持ちます。隔壁は大小6枚ずつ。本種に似たヒメムカシサンゴは、群体が小さい事・肉部の色が淡い事・トゲが太い事・隔壁は12枚ともほぼ同長である事や、大きなサンゴの下面や岩の隙間など直接に陽の当たらない場所で見つかる事などで区別出来ます。

04ハナヤサイサンゴ属

《学名》Pocillopora damicornis(Linnaeus,1758) 
    ポチィローポラ・ダミコール二ッス(リンネ,1758)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ハナヤサイサンゴ科
    >ハナヤサイサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》末枝・イボの径・:1.5~3mm
《生息場所》礁地内~リーフ外縁・水深0~10m

《特徴》
サンゴ礁に見られる固着性の群体で、直径は最大500mm程度になりますが、その多くは小型群体に留まります。形状はカリフラワーの様な準塊状が基本ですが樹枝状になったりもしますし、枝も厚板状になる事もあれば細かく枝分かれする事もあり、波の強さや光の量など、生息環境による変異は著しいとされています。


群体の全面はコブ状突起に覆われ、このコブの上にもポリプがあります。サンゴ個体はミドリイシの様に突出はせず、共骨に沈みますが、わずかながら円錐状に突出する事もあります。莢(きょう=ポリプ1個が収納されるお家)はφ1mm程度と微細で明瞭な内部構造を欠くか、未発達な低い軸柱(じくちゅう)と不揃いな2環列12枚の隔壁(かくへき)があります。

これらはハナヤサイサンゴ属全般を共通する特徴で現在、約10種が知られており、サンゴ礁域北限の日本周辺海域には5種が分布しているそうです。本種は広範囲に分布しますが他の4種(イボハダハナヤサイサンゴ・チリメンハナヤサイサンゴ・ヘラジカハナヤサイサンゴ・Pocillopora woodjonesi Vaughan,1918)はサンゴ礁域に限られています。 


《生態ーハナヤサイサンゴの世界へようこそ!》
群体の枝の間にはサンゴガニやサンゴテッポウエビ・ダルマハゼなどが住んでいる事が多く、日中も触手を伸ばしています。色彩は褐色・薄紫・ピンク・やや緑がかったものなど色彩変異に富みます。枝とコブ状突起は、細い枝・枝の先端部では区別がつき辛くなります。

共骨は顆粒で覆われ、ポリプの触手は12本で、日中は触手を伸ばすものの全開する事は少ないようです。雌雄(しゆう)同体でプラヌラ幼生を保有する産卵形態を取ります。月齢と密接した幼生放出で有名ですが最近になって無性的に短い間隔で幼生を生産している事が指摘されています。増殖は触手環外出芽で増えます。


波当たりの強い場所では枝は密になり、穏やかな環境や光量の少ない場所では枝間が大きく広がる傾向にあるそうです。フィリピン・台湾・八重山(沖縄)~白浜(和歌山)~小笠原(東京)の他、広くインド洋・太平洋全域に分布しています。

尚、学名にある本種の命名者であるカール・フォン・リンネ(Carl von Linné)は分類学の父と称されるスウェーデンの博物学者としてあまりに有名ですが、ラテン語名のカロルス・リンナエウス(Carolus Linnaeus)という名でも知られています。

今から250~260年も前に、すでにサンゴの分類がなされていた事にも驚きですが、彼は『自然の体系』(1735年第1版)を執筆する直前まで動かない海棲生物であるサンゴの扱いは植物に分類していたそうです。こんな風にまた違った側面からサンゴ種の同定をするのも愉しいですね♪


《飼育》
◎水質
清浄な場所に生息しますが、要求はそんなにうるさくなく、むしろ照明や水流にデリケートなように感じます。成長そのものは早いサンゴ種です。
◎照明
概して一般論ですが、強めの光量を好む傾向にありますが、短波長・長波超両方を要求するように思います。またレイアウトのポイントですが、うさこ調べでは岩礁の斜面~水平面のやや凹みのある場所に固着している事が多いように思います。
◎水流
これも生息地により好みが分かれる所ですが、一般論としてはやや潮通しの早く、沖から冷たい海流が流れ込むような場所に多く生息しているように感じます。先ずは中程度から始めてみられてはいかがでしょうか。こちらも上記の生態にある「枝ぶりと生息環境の関係」を参考にしながら様子を見てください。またデトリタスが溜まりやすい表面ですので、最低でもその点は注意が必要です。
◎給餌
他の生体のおこぼれで充分かと…小まめな天然海水での換水なら、特に気にしなくても大丈夫そうです。


05トゲサンゴ属

《学名》Seriatopora caliendrum Ehrenberg,1834
セリアトゥポラ・タイエンドゥルーマ(エレンバーグ,1834)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目
    >ハナヤサイサンゴ科>トゲサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約1mm
《生息場所》内湾内性礁池内の浅所

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《特徴》
固着性で小型の樹枝状群体になります。細い枝が集まって半球状になりますが、直径はほぼ10cm程度のものが多くあまり大きくなりません。トゲサンゴに似ますが、枝はトゲサンゴよりやや太めで枝の直径は約8mmになることもあり、分岐もあまり密ではありません、特に枝のずんぐりしたトゲサンゴによく似ますが、枝は先に向かって細くならず、先も尖らない事で区別できます。

枝のずんぐりしたトゲサンゴは礁池内でも、やや波当たりの強い場所に見られますが、本種は穏やかな場所に生息する事が多く、この様な場所のトゲサンゴは枝が細く、先がよく尖る型のものです。

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《生態ーフトトゲサンゴの世界へようこそ!》
サンゴ個体の列状配列は乱れる傾向があり、サンゴ個体の上部は壁がひさし状に張り出します。ショウガサンゴと比べると基本的にカニコブは見られないのが一般的。

触手は12本で日中でも伸ばしている事が多く、色彩は淡褐色・灰褐色が主流で枝の先端部は色彩が淡くなります。非常に稀なサンゴで目にする事は多くありません。

ハナヤサイサンゴ科の3種のサンゴ、ハナヤサイサンゴ・トゲサンゴ・ショウガサンゴは,多くの海域でプラヌラ幼生を一年のうちの長い期間、月に1回の頻度で産出すること,産出の期間は低緯度ほど長く,高緯度になるにつれて短くなることが知られています。本科は、自然界では容易に増えると同時に、非常に白化にも弱い事で有名です。事実、飼育難易度は高く、ミドリイシ科より忍耐力もありません。

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それでも他のサンゴ科には無い、フワフワした何とも云えないポリプと枝形状は、独特の光沢感があり、海中でも飼育水槽でも一際目立ちます。飼育の難しさと、その美しさの両方を楽しむーそんな所が多くのアクアリストを魅了するのかもしれません。

《飼育》
◎水質
先ずは換水に力を注いでください。複雑なシステムより、本来は簡単な事です。清浄のレベル目安ですが、白色の洗面器かバケツなどに飼育水を入れてみてください。深さは15cmもあれば充分です。日中の太陽光かそれに近いメタハラ・なければ蛍光灯の下でも構いません。水は本来「水色」を呈しているものです。目視で飼育水がほんのり「水色」を呈しておれば清浄です。青色波長を基調としたランプでは黄ばんでいても分かりません。何故なら青色の光は、黄色味を緩和してしまうからです。もし飼育水が黄ばんだ色をしていたらその時点で水質はOUT!です。水質が悪くなくても植物プランクトン含有率が高いと、表層で光波長は吸収され光合成出来ません。赤潮一歩手前だと考えてください。共肉が剥がれるのは主にデトリタスがポリプを覆う為です。細か過ぎる底砂も要因のひとつです。時々はスポイドでゴミを吹き飛ばしてあげたり、水流ポンプ近くへ持って行き、水流で洗い流してあげてください。
◎照明
エネルギーの大部分を褐虫藻(光合成)に依存しています。太陽光に近い波長と考慮するならメタハラが望ましい、という事になります。影にならない場所にレイアウトしてください。メタハラを使用する場合の注意点として巷で理想とされるよりも・・・サンゴ辞典の飼育水槽では、光量は控えめ!Ex.W900mmの水槽でしたら器具のタイプにもよりますが反射板付きメタハラ150w X 1灯でも充分です。また水面~ランプの発光面は600mm前後は離して設置。この部屋は南向きで大きな掃き出し窓とトップライト(天井にFIX窓)がついている事もあり、1日の点灯時間は4~6時間までです。照明に限ってはむしろ、たったこれだけで色維持出来ています。光量が多かったり・強いと褐色に色変化したり白化したりします。どうしても多くしたり強くする必要があるなら、水流を強くして生体の表面温度を下げる必要性が生じます。たくさん実験して現時点ではここに落ち着きましたので、ご参考になさってください。
◎水流
ポリプがなびく程度の水流ポンプが複数台、出来ればコントローラー(もちろん手動でもOK!)で片方向ずつ交代で水流を作ってあげるのが理想です。
◎給餌
自然界では微細なプランクトンを捕食します。可能でしたら冷凍プランクトン類を1週間に1度程度給餌。又は天然海水での換水がお勧めです。

06ショウガサンゴ属

《学名》Stylophora pistillata Esper,1797
    スティローフォラ・ピスティーラータ・エスパー,1797)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目
    >ハナヤサイサンゴ科>ショウガサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約1mm
《生息場所》礁池内~リーフ外縁・水深2~10m


《特徴》
非常に変異にとんだ枝の形を示し、数回分岐した枝が集まって半球体の群体になり、枝先は円筒状になります。枝先が太くなるものはムカシサンゴに似ますが、突出部のみに顕著なトゲを持つ事はありません。波当たりの少ない場所では、枝は3mm程度にまで細くなる事もありますが、波の荒い所では、全体的に枝は太くて低くなり塊状ぽくなり、このような群体形状はフトトゲサンゴに似ますが莢(きょう)は列生しません。


《生態ーショウガサンゴの世界へようこそ!》
枝の一部が異常に膨れている事があります。これはサンゴヤドリガニが作った「カニこぶ」で、実は枝が籠状に丸く膨らんだ中に、サンゴヤドリガニが入っています。この「こぶ」は、ちょうど植物に昆虫が入り込んで出来る「虫こぶ」と同じようなもので、昆虫が植物に取り憑き植物がその部分を異常に成長させその結果、中に虫を包み込んだ「こぶ」が出来上がります。これが「虫こぶ」。

これはハナヤサイサンゴ科全体によく起こる現象なので、もう少し詳しく説明しておきます。サンゴヤドリガニの若くて小さな雌(メス)は、枝分かれしかけたサンゴの枝の間に取り憑きます。普通本科のサンゴは枝が二叉にしか分岐しません。所がサンゴヤドリガニに取り憑かれた部分は、ちょうど花びらのように短く薄べったい枝の芽を放射状に成長させ、この枝がチューリップの花の様に成長してカニを取り込みます。そうして最終的には上部に数mmの穴を残すだけで完全にカニを封じ込めた「カニこぶ」になります。

サンゴヤドリガニは、この「こぶ」から外に出る事は出来ず、その一生を「こぶ」の中で暮らすのです。ここで幾つかの疑問が浮かび上がります。先ず、餌はどうやって調達するのでしょう。カニは水流を起こしてそれに乗ってくる微細な粒子を食べていると考えられています。次に子孫を残す術についてはどうでしょう。「カニこぶ」を作るのは雌だけだと云いました。雄(オス)は成熟しても大変小さく自由生活を送ります。交尾の時にはこの「カニこぶ」の小さな穴を通って、雌の元に通ってくると考えられています。何とも不思議な生態ですね。他にもサンゴガニ・サンゴテッポウエビ・ダルマハゼが棲み、スズメダイ類の隠れ家として利用されている事が知られています。
*引用書籍「サンゴとサンゴ礁のはなし」本川達雄先生著(中公新書)

ハナヤサイサンゴ科の3種のサンゴ、ハナヤサイサンゴ・トゲサンゴ・ショウガサンゴは,多くの海域でプラヌラ幼生を一年のうちの長い期間、月に1回の頻度で産出すること,産出の期間は低緯度ほど長く,高緯度になるにつれて短くなることが知られています。本科は、自然界では容易に増えると同時に、非常に白化にも弱い事で有名です。事実、飼育難易度は高く、ミドリイシ科より忍耐力もありません。


それでも他のサンゴ科には無い、フワフワした何とも云えないポリプと枝形状は、独特の光沢感があり、海中でも飼育水槽でも一際目立ちます。飼育の難しさと、その美しさの両方を楽しむーそんな所が多くのアクアリストを魅了するのかもしれません。

《飼育》
◎水質
先ずは換水に力を注いでください。複雑なシステムより、本来は簡単な事です。清浄のレベル目安ですが、白色の洗面器かバケツなどに飼育水を入れてみてください。深さは15cmもあれば充分です。日中の太陽光かそれに近いメタハラ・なければ蛍光灯の下でも構いません。水は本来「水色」を呈しているものです。目視で飼育水がほんのり「水色」を呈しておれば清浄です。青色波長を基調としたランプでは黄ばんでいても分かりません。何故なら青色の光は、黄色味を緩和してしまうからです。もし飼育水が黄ばんだ色をしていたらその時点で水質はOUT!です。水質が悪くなくても植物プランクトン含有率が高いと、表層で光波長は吸収され光合成出来ません。赤潮一歩手前だと考えてください。共肉が剥がれるのは主にデトリタスがポリプを覆う為です。細か過ぎる底砂も要因のひとつです。時々はスポイドでゴミを吹き飛ばしてあげたり、水流ポンプ近くへ持って行き、水流で洗い流してあげてください。
◎照明
エネルギーの大部分を褐虫藻(光合成)に依存しています。太陽光に近い波長と考慮するならメタハラが望ましい、という事になります。影にならない場所にレイアウトしてください。メタハラを使用する場合の注意点として巷で理想とされるよりも・・・サンゴ辞典の飼育水槽では、光量は控えめ!Ex.W900mmの水槽でしたら器具のタイプにもよりますが反射板付きメタハラ150w X 1灯でも充分です。また水面〜ランプの発光面は600mm前後は離して設置。この部屋は南向きで大きな掃き出し窓とトップライト(天井にFIX窓)がついている事もあり、1日の点灯時間は4〜6時間までです。照明に限ってはむしろ、たったこれだけで色維持出来ています。光量が多かったり・強いと褐色に色変化したり白化したりします。どうしても多くしたり強くする必要があるなら、水流を強くして生体の表面温度を下げる必要性が生じます。たくさん実験して現時点ではここに落ち着きましたので、ご参考になさってください。
◎水流
ポリプがなびく程度の水流ポンプが複数台、出来ればコントローラー(もちろん手動でもOK!)で片方向ずつ交代で水流を作ってあげるのが理想です。
◎給餌
自然界では微細なプランクトンを捕食します。可能でしたら冷凍プランクトン類を1週間に1度程度給餌。又は天然海水での換水がお勧めです。

07-1コモンサンゴ属

《生態ーコモンサンゴ属の世界へようこそ!》
以下、コモンサンゴ属の説明を共通で引用しています。

コモンサンゴ属はものすごい種類があって、変種も多いのですが、基本的に本家「コモンサンゴ」に準じた考え方・飼育方法なら問題無いと思います。それは本家「コモンサンゴ」よりも「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれる種属の方が、若干要求が少ない傾向にあるからです。「なんとかコモンサンゴ」が、大抵が本家「コモンサンゴ」よりも幾分濁った礁池に生息しているせいかもしれません。また、本家「コモンサンゴ」は全体的にくすんだ色彩を持ちますが、「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれるサンゴ種の中には、なかなか派手なものも多いようです。

群体の形状は、被覆状・塊状という単純なものから、準塊状・薄板状・樹枝状またはテーブル状まで変化に富みます。TVの海中映像ではミドリイシ属同様にコモンサンゴ属はレギュラー出演しています。代表的なのはデッカい茶色の渦巻き状お皿のアレです。「チヂミコモンサンゴ」や「ウスコモンサンゴ」と云います。
*以前はまとめて「チヂミウスコモンサンゴ」Montipora aequituberculata Bernard, 1897とされていましたが、現在は「チヂミコモンサンゴ」Montipora aequituberculata Bernard, 1897と「ウスコモンサンゴ」Montipora foliosa(Pallas, 1766)は別種とされています。

サンゴ個体そのものは1~3mm程度で一見、ハマサンゴにも見えるものが多いのですが、ここでハマサンゴとの簡単な見分け方をご紹介します。先ず、ポリプを萎ませて骨格の形が分かるようにします。すると本種はハマサンゴの様に莢(きょう)が網の目状にびっしり並びませんのですぐ区別出来るという訳です。

流通では本属を細かく分類せず「コモンサンゴ」と総称する事が多いようです。ミドリイシ属とは近縁で骨格がもろく壊れやすい反面、驚くべきスピードで回復・成長を遂げます。またコモンサンゴ属の飼育難易度は、ミドリイシ属と同等~やや敷居が低いイメージです。

ミドリイシ科のサンゴ飼育を初めてトライされる方には入門的サンゴですが多種多様な姿形と成長の早さで、そのままどっぷりとコモンワールドの深みにハマってしまう人も多いようです。飼い込みタイプの方向けですね。

比較的に毒性が低く他のサンゴを自ら攻撃する事は先ずなさそうなので、レイアウト上、例えばコモンサンゴ属同士が隣接しても、接触した部分以外はダメージを受けないといった具合です。自然界でも仲良く異種と同居している場合が多いようです。

食害する巻貝を紹介しておきます。日本国内では、ヒメシロレイシガイダマシ・シロレイシガイダマシ・クチベニレイシガイダマシ・ニセシロレイシガイダマシ・コシロレイシガイダマシの5種類が知られています。全てレイシガイ科シロレイシガイダマシ属に属する巻貝です。貝殻はアーモンド状で、殻高が40mmくらいまでです。

主にミドリイシ属・コモンサンゴ属・ハナヤサイサンゴ属・ハマサンゴ属を好んで食べます。更にその食べ方は・・・吻(フン)から消化液をサンゴに吐きかけ、歯舌(細かい歯が並んだおろし金状になっているらしい)で、軟組織の肉質部を掻き取るようにして食べる…お、恐ろしい~!!もし、見つけたらすぐに取り除いてあげてください。

《飼育》
◎水質
ミドリイシ属よりは若干許容範囲が広いイメージですが、硝酸塩濃度のコントロール・KHの維持は必要かと思います。ミネラル消費も早そうです。
◎照明
やや強い光を要求しますが、生息地によっては中程度の光を好む場合もありますので、様子を見ながらの配置移動がお勧めです。
◎水流
一定方向でなく、ランダムな水流を好むようです。レイアウトで工夫されるか、水流ポンプ2台あった方が無難な気がします。
◎給餌
自然界ではプランクトンを捕食しているようですが、エネルギー消費の大部分を褐虫藻と海水に含まれる微量元素(ミネラル)に依存しているようです。なるべく天然海水の利用をオススメしますが、他の生き物のおこぼれでも良いかと思います。

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《学名》Montipora informis Bernard,1897
    モンティーポラ・インフォルミッス・バーナード,1897

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約0.5mm

《生息場所》礁池内・水深2~5m

群体は岩盤や風化サンゴを被覆するもの、塊状になるもの、或いは柱状に突出部を持つもの、薄い板状に張り出しを持つものなど様々です。成長の早い時は周縁部の色彩が淡くなる事が多いです。

《特徴》
全体の形状は被覆状から塊状になります。表面に非常に小さなトゲが生えていて、一見小さなイボ?に見える事もありますが、このトゲは莢と莢の間の共肉部とで、高さ・太さともほぼ同じです。よく似たシモコモンサンゴは莢の周りのトゲが共肉部のトゲより高く・太いので区別出来ます。

群体の表面は多くの凹凸があり、サンゴ個体は小形で共肉に沈みます。共骨は多数のトゲによって密に覆われていて、表面はザラザラした感じがします。生きているノリコモンサンゴではこのトゲの先端部の色彩が淡くなり、白や黄色の点々が認められる事もあります。画像のノリコモンサンゴはポリプと共肉で別色・トゲは若干黄色みを帯びた配色です。

本家コモンサンゴを除いた「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれるコモンサンゴ属の中で本種は、比較的清浄な水を好み、自然界では障害物が少なく水通しの良い場所に生息している事が殆どです。


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《学名》 Montipora hispida (Dana,1846)
    モンティーポラ・イスピダ (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《柱径》15~30mm
《生息場所》礁池内~リーフ外縁・水深2~10m


《特徴》
群体形は著しく変化に富んでおり、準塊状・横に広く張り出した水平な板状・或いは柱状や指状の突起を持つものなど、様々な形状を示します。またこれらの形状をいくつか複合した形の群体も見られます。だから小種名が「hispida=ラフな」なのでしょうか。サンゴ個体は小型で莢(きょう)は凡そΦ1mm弱で、隔壁(かくへき)はトゲの列から成り、共骨(きょうこつ)に埋もれるものが多いのですが、中には低く突出するものもあります。


表面には小さなトゲが密生し、遠くから見ると平らな様にも見えます。ノリコモンサンゴも似たような群体を作りますが、本種の方がトゲはずっと長く、表面は遥かにトゲトゲして見えますので区別がつきます。但し、指状突起の先端部分には無い事もあり、その場合はスムースに見えます。様々な環境に棲みますが、比較的に波当たりの静かな礁池や湾内のやや濁りのある場所に好んで棲息する傾向にあります。



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《学名》Montipora mollis Bernard,1897   
    モンティーポラ・モーリッス・バーナード,1897
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約0.5mm
《生息場所》礁池の浅所・水深2~5m

サボテンコモンサンゴはじめ、「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれる他のコモンサンゴ属とは一線を画して、表面に小さなトゲを全く持たない本種は、画像のように探せば色鮮やかなものもあり、多くのコモンファンを魅了します。

《特徴》
固着性の柱状・板状或いは岩盤を覆う不規則なこぶ状の盛り上がりを持つ被覆状盤状の群体で、こぶの径は5~10mm程度です。サンゴ個体は大方が共骨(きょうこつ)に埋まり、突出する事は稀だと云われています。

極たまに低いイボ状の突起が現れる群体もありますが、普通は表面にトゲが無く、平滑に見え、ハマサンゴに見間違う事もあります。ですが、莢(きょう)が網の目状にびっしり並びませんので区別は出来ます。また、小種名である「mollis」とは日本語で「ソフトな」という意味らしいですよ。

莢径は僅か0.5mm程度と小さいのですが、その割にはっきりとした蛍光色のポリプは2~3mmと大きく、この点でも他のコモンサンゴ属とは違い、一見ハマサンゴに似た印象を持ちます。

サンゴ個体は小さく、直径は0.5~0.7mmほどで、間隔は広く離れ、共骨に埋もれて莢壁(きょうへき)は区別出来ません。共同骨格は粗く、一様に海綿状。第一隔壁(かくへき)はよく発達し、内部へ突出した棘として伸びていますが、莢壁近くではプレート状になります。日中もポリプを咲かせ、色彩は主に褐色ですが稀に緑色や紫色を呈するものもあります。

本家コモンサンゴを除いた「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれるグループの中では比較的清浄な水を好み、自然界では障害物が少なく水通しの良い場所に生息している事が殆どです。


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《学名》Montipora foveolata(Dana,1846)    
    モンティーポラ・フォヴェオラータ・ダナ,1897
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径(穴の径)》約1~2mm
《生息場所》潮通しの良い礁池の浅所

1113_1.gifモリスコモンサンゴ

《特徴》
固着性の厚い板状ないし準塊状の群体で、表面は細かく凹凸があって、サンゴ個体は2mm程度とコモンサンゴ属としては大きい方です。サンゴ個体の周りには、癒合(ゆごう)したこぶ状の突起が盛り上がり、2~4mmくらいのラッパ状に開いた凹みの中心に莢(きょう)があり、その直径は1mm程度です。莢は単独で、また数個偏って群体から突き出すものと、奥にひこんだままのものが入り混じり、群体の表面は独特のちぢみ模様を示し、他種と容易に区別出来ます。

okubomikomonsango.jpg
よく似た種属の区別は、画像の様に陸揚げし共肉を萎ませないと判断が困難です。

唯一、本家「コモンサンゴ」に似ますが、共骨(きょうこつ)はやや細かくわずかに装飾された針状の突起がある極めて特徴的な骨格をしていますのでこちらも区別出来ます。

1113_4.gifモリスコモンサンゴ

所が共肉(きょうにく)には棘やこぶ状突起がない為、水中ではスムースに見えます。日中でも青・緑色などのポリプを咲かせ、共肉の色彩はクリーム色・淡褐色・淡黄褐色・ピンク色など、実に変異に富み、一見ハマサンゴに見間違う事もあります。

1113_3.gifモリスコモンサンゴ

潮通しの良い礁池や礁斜面の上部に生息しますが、概してその数は多く無く、流通量も極めて稀に思います。産地については、主にフィジーやフィリピンで見られ、国内では八重山諸島や宮古島(沖縄県)の他、小笠原諸島(東京都)での生息が確認されているようです。

07-2コモンサンゴ属

《生態ーコモンサンゴ属の世界へようこそ!》
以下、コモンサンゴ属の説明を共通で引用しています。

コモンサンゴ属はものすごい種類があって、変種も多いのですが、基本的に本家「コモンサンゴ」に準じた考え方・飼育方法なら問題無いと思います。それは本家「コモンサンゴ」よりも「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれる種属の方が、若干要求が少ない傾向にあるからです。「なんとかコモンサンゴ」が、大抵が本家「コモンサンゴ」よりも幾分濁った礁池に生息しているせいかもしれません。また、本家「コモンサンゴ」は全体的にくすんだ色彩を持ちますが、「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれるサンゴ種の中には、なかなか派手なものも多いようです。

群体の形状は、被覆状・塊状という単純なものから、準塊状・薄板状・樹枝状またはテーブル状まで変化に富みます。TVの海中映像ではミドリイシ属同様にコモンサンゴ属はレギュラー出演しています。代表的なのはデッカい茶色の渦巻き状お皿のアレです。「チヂミコモンサンゴ」や「ウスコモンサンゴ」と云います。
*以前はまとめて「チヂミウスコモンサンゴ」Montipora aequituberculata Bernard, 1897とされていましたが、現在は「チヂミコモンサンゴ」Montipora aequituberculata Bernard, 1897と「ウスコモンサンゴ」Montipora foliosa(Pallas, 1766)は別種とされています。

サンゴ個体そのものは1~3mm程度で一見、ハマサンゴにも見えるものが多いのですが、ここでハマサンゴとの簡単な見分け方をご紹介します。先ず、ポリプを萎ませて骨格の形が分かるようにします。すると本種はハマサンゴの様に莢(きょう)が網の目状にびっしり並びませんのですぐ区別出来るという訳です。

流通では本属を細かく分類せず「コモンサンゴ」と総称する事が多いようです。ミドリイシ属とは近縁で骨格がもろく壊れやすい反面、驚くべきスピードで回復・成長を遂げます。またコモンサンゴ属の飼育難易度は、ミドリイシ属と同等~やや敷居が低いイメージです。

ミドリイシ科のサンゴ飼育を初めてトライされる方には入門的サンゴですが多種多様な姿形と成長の早さで、そのままどっぷりとコモンワールドの深みにハマってしまう人も多いようです。飼い込みタイプの方向けですね。

比較的に毒性が低く他のサンゴを自ら攻撃する事は先ずなさそうなので、レイアウト上、例えばコモンサンゴ属同士が隣接しても、接触した部分以外はダメージを受けないといった具合です。自然界でも仲良く異種と同居している場合が多いようです。

食害する巻貝を紹介しておきます。日本国内では、ヒメシロレイシガイダマシ・シロレイシガイダマシ・クチベニレイシガイダマシ・ニセシロレイシガイダマシ・コシロレイシガイダマシの5種類が知られています。全てレイシガイ科シロレイシガイダマシ属に属する巻貝です。貝殻はアーモンド状で、殻高が40mmくらいまでです。

主にミドリイシ属・コモンサンゴ属・ハナヤサイサンゴ属・ハマサンゴ属を好んで食べます。更にその食べ方は・・・吻(フン)から消化液をサンゴに吐きかけ、歯舌(細かい歯が並んだおろし金状になっているらしい)で、軟組織の肉質部を掻き取るようにして食べる…お、恐ろしい~!!もし、見つけたらすぐに取り除いてあげてください。

《飼育》
◎水質
ミドリイシ属よりは若干許容範囲が広いイメージですが、硝酸塩濃度のコントロール・KHの維持は必要かと思います。ミネラル消費も早そうです。
◎照明
やや強い光を要求しますが、生息地によっては中程度の光を好む場合もありますので、様子を見ながらの配置移動がお勧めです。
◎水流
一定方向でなく、ランダムな水流を好むようです。レイアウトで工夫されるか、水流ポンプ2台あった方が無難な気がします。
◎給餌
自然界ではプランクトンを捕食しているようですが、エネルギー消費の大部分を褐虫藻と海水に含まれる微量元素(ミネラル)に依存しているようです。なるべく天然海水の利用をオススメしますが、他の生き物のおこぼれでも良いかと思います。

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《学名》Montipora millepora (Crossland,1952)
   モンティーポラ・ミレーポラ (クロスランド,1952
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約1mm
《生息場所》礁池内及びリーフ内縁・水深3~8m


《特徴》
塊状または岩盤を覆い、周縁部は平坦な被覆状の群体を作ります。サンゴ個体は極めて小さく、莢の直径は0.5mm程度で共骨に埋まり、ほぼ均等に分布します。また、サンゴ個体間は背の低いイボ状突起に覆われ、イボの上にもサンゴ個体が見られる事もあります。

円柱状あるいは高円錐状のイボが時には重なり合いながら密生しそれらの間にポリプが点在します。色彩は普通、褐色・暗褐色が多く、探せば稀に赤・緑・青などバリエーションは意外と豊富です。群体はあまり大きくはなりませんので目立たず、海中でも見逃す事が多いサンゴ種ですが、実際の生息数も少ない為、流通する事は稀かと思います。


フィリピン・オーストラリアの他、国内では本州にも生息するようですが宮古島(沖縄県)と小笠原諸島(東京都)が有名です。強い直射日光が当たらず、潮も比較的、穏やかな場所に生息します。


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《学名》Montipora danae (Milne Edwards & Haime,1851)
   モンティーポラ・ダナエ (ミルン エドワーズ&ハイメ,1851)
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約0.7~1mm
《生息場所》リーフ外縁・水深10m前後


《特徴》
固着性の塊状群体で基盤を被覆しますが、縁辺部では基盤から離れて板状に張り出す事の多い本種、イボコモンサンゴに似ます。半球状或いはスムースなコブ状突起が群体の全表面をほぼ均一に覆いますが、群体の縁辺部では縁に向かって放射状に走る峰になります。またこのコブ状突起は波当たりの強い場所では小さくなります。

コブ状突起・峰の間にポリプが位置し、共骨は細かく、先端が飾られた針状の突起で覆われています。サンゴ個体は小さく、共骨に埋まっていて莢(きょう)の直径は0.7mm程度、大きくてもせいぜい1mm程の穴があるくらいです。

イボコモンサンゴとの違いですが、全体的にコブ状突起が小さいという判断だけでは生息環境により見分けがつかない事もあります。決定的な違いはポリプを萎ませ莢の穴(窪み)の形状です。本種は円筒状のストレートに近い穴形状をするのに対し、イボコモンサンゴは共骨の表面から奥にかけてすり鉢状の穴形状をしています。


日中も僅かながら触手を伸ばしている事が多く、色彩は淡褐色や緑褐色で、成長の早い群体での縁辺部は色彩が淡くなります。礁斜面の浅所や礁池にも生息する事があり、フィジー・フィリピン・台湾の他、国内では八重山・宮古(沖縄県)・奄美諸島(鹿児島県)・串本(和歌山県)などでも生息が確認されています。

最後に、本種の和名についてです。学名は「Montipora danae」(モンティーポラ・ダナエ)と云いますが、この小種名「ダナエ」が日本人的には「ディーナ」と聞こえるようです。更に日本人的に書く時は「デーナ」になっちゃったんでしょうか。よくは分かりませんが正しい和名は「デーナイボコモンサンゴ」です(ディーナイボコモンサンゴではない)。

試しに「デーナイボコモンサンゴ」と入力しググってみますと…「もしかして:ディーナイボコモンサンゴ」とわざわざ訂正されてしまいますが。「デーナ」だと環境省や海洋環境情報データーなど学術的な事を調べる時に便利です。


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《和名》ポーラコモンサンゴ*和名登録はありません。
《学名》Montipora hoffmeisteri Wells,1954 
   モンティーポラ・オフミースタリ ウェルズ,1954
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》1mm未満
《生息場所》礁池内・水深5~8m

1267_1.gifポーラコモンサンゴ

《特徴》
固着性の群体で厚い板状または被覆状に成長します。よく見ると表面はやや円錐状のイボで覆われており、イボのイボの間の平坦部に微細なサンゴ個体が舞在し、サンゴ個体がイボ上にある場合は1個程度と密集しなくなる事が多いようです。

莢(きょう)の直径は1mm弱程度で、莢壁は見られません。日中もポリプを咲かせる群体が多いのですが、ポリプが小さく密集しない部分が多いせいか自然界の遠目ではあまり目立ちません。

1267_3.gifポーラコモンサンゴ

完全に飼い込みタイプの方向けで、探せば色彩変異が大きく灰~褐色・明るい赤・緑・紫色など非常に多彩です。本種の国内流通は殆どなく、和名登録すらされていません。和名にポーラコモンサンゴ*としたのは、英名「pore coral」(pore=皮膚や葉っぱの細孔の意)よりブルラボが便宜上、勝手に作り出した造語ですd( ̄  ̄)学名が馴染みの無い読み方だったのでただの愛称です。ご了承くださいm(_ _)m

波当たりの穏やかな環境に棲み、国内では唯一八重山諸島(沖縄県)に多く見られ、種子島(鹿児島県)以南で僅かに生息が確認されています。海外ではフィリピン・マーシャル諸島が有名なようです。

1267_7.gifポーラコモンサンゴ


09-1ミドリイシ属


《生態ーミドリイシ属の世界へようこそ!》
以下、ミドリイシ属の説明を共通で引用しています。

サンゴの王道ミドリイシは枝状又はテーブル状の群体で、色彩も形も多種多様な上に種類が多いのですが、飼育方法が共通している事や学術的には細かく分類されている割には似ている形のものが多い事やハイブリッドも多く存在する事から、流通市場の上ではあまり細かく分類せずに全てまとめて「ミドリイシ」と総称される事が殆どです。

しかし厳密には、「ミドリイシ」いう和名のミドリイシは事実上存在しません。なのでサンゴ辞典ではなるべく分類学上、区別出来るものは全て分けて表示して行きたいと思います(但し、以下の説明ではミドリイシはトゲミドリイシ属及びミドリイシ属を指すものとします)

全体的にポリプは短く小さいのが特徴で「いかにもサンゴらしいサンゴ」というナリをしています。元来とてもポピュラーな本種ですが、自然界でのサンゴ総量の多さとはウラハラに飼育難易度が高いと言われ、事実として販売店ですら設備投資減価償却や維持管理が難しい上での保険代を含めた販売価格になる為、高価なサンゴ種ではあります。

飼育難易度が高いと言われますが、必ずしもそうとは言い切れません。何故なら、小さな破片からでも全体を再生する能力を持っている、ある意味とても丈夫で強いサンゴなのです。

ある程度の設備とそれなりの知識があれば、増やしたり好みのカラーに色揚げする事も難しくはありません。サンゴ辞典的主観ですが、長期飼育はハナガササンゴの方がよほど難しい様に思います。

ちょうど良い比較なのでミドリイシ属とハナガササンゴ属の飼育難易度特徴を列挙します。

◎ハナガササンゴ属
(1)飼育環境は各群体で様々な上、気に入るレンジ(許容範囲)は狭い。
(2)レンジはシビアだけど、気に入らない環境でも耐久性は半年くらいなら大丈夫。
◎ミドリイシ属
(1)飼育環境は各群体で様々。気に入るレンジは広め。
(2)レンジは広めだが、それを少しでも超えると耐久性は無く、すぐに調子を崩して死滅。

ハナガササンゴは個々によっても要求がマチマチでその上うるさく、「まぁいっか」とは、なかなか言ってくれませんが、体内にたっぷりエネルギーを貯め込んでいるので、ある程度の一定期間、耐えてはくれるアリさんイメージ。

対してミドリイシは同じく個々によって要求は色々うるさいのです。「まぁいっか」の範囲はハナガササンゴよりも意外と広いのです。が1ミクロンでも許容範囲を超えてしまうと耐える事をやめてしまい死滅してしまうキリギリスさんイメージ。

これはそれぞれの成長の早さを比較すると納得なのですが、ハナガササンゴを手で持ち上げるとズッシリと重いですよね。これは骨密度が高いせいなのですが
ハナガササンゴはなかなか成長しません。その分丈夫で・ものスゴイ骨太?なコなんです。

対してミドリイシはどうでしょう。ミドリイシは軽く、骨格がもろいのですぐに折れてしまいます。その代わり成長はタケノコの如く早い。だから骨密度は至って低いのは当然なのです。

エネルギーは貯蓄せず、今日生きる(増やす)事だけに生きるのがミドリイシ。
生物の「生きる目的」は種の保存・子孫繁栄な訳ですが、ミドリイシは防御や耐久力よりも成長(増殖)を特化させる事を選んだサンゴ種と云えるかもしれません。

このように(全てに当てはまる訳ではありませんが)サンゴという生き物は
◎骨密度の高い種=防御や耐久性のあるタイプ
◎骨密度が低い種=防御・耐久性はない(弱い)が成長は早いタイプ
に概ね大別出来ます。

この(弱い)を「デリケート」と呼び勘違いが生じるんだと思います。だって、ミドリイシは全然「デリケート」(神経質)なんかじゃありません。自然界では他のサンゴ種に比べて少々の食害や災害があってもへっちゃらなのです。それ以上に成長が早くワサワサ伸びる「アグレッシブなサンゴ」だと云えます。

食害する巻貝を紹介しておきます。日本国内では、ヒメシロレイシガイダマシ・シロレイシガイダマシ・クチベニレイシガイダマシ・ニセシロレイシガイダマシ・コシロレイシガイダマシの5種類が知られています。全てレイシガイ科シロレイシガイダマシ属に属する巻貝です。貝殻はアーモンド状で、殻高が40mmくらいまでです。

主にミドリイシ属・コモンサンゴ属・ハナヤサイサンゴ属・ハマサンゴ属を好んで食べます。更にその食べ方は・・・吻(フン)から消化液をサンゴに吐きかけ、歯舌(細かい歯が並んだおろし金状になっているらしい)で、軟組織の肉質部を掻き取るようにして食べる…お、恐ろしい~!!もし、見つけたらすぐに取り除いてあげてください。

《飼育》
◎水質
清浄な水に越した事はありません。プロテインスキマーやカルシウムリアクターを設備される事をお勧め致します。ミネラル消費も高めです。また水温は気持ち低めの方が維持し易いように感じます。水温調整・・・サンゴ辞典の飼育水槽は年中、室温管理(ルームエアコンとサーキュレーター)のみです。大きな水槽もあるので、専用のクーラーやヒーター設備よりイニシャル・ランニングともコスパ良しです。
◎照明
エネルギーの大部分を褐虫藻(光合成)に依存しています。太陽光に近い波長と考慮するならメタハラが望ましい、という事になります。メタハラを使用する場合の注意点として巷で理想とされるよりも・・・サンゴ辞典の飼育水槽では、光量は控えめ!Ex.W900mmの水槽でしたら器具のタイプにもよりますが反射板付きメタハラ150w X 1灯でも充分です。また水面〜ランプの発光面は600mm前後は離して設置。この部屋は南向きで大きな掃き出し窓とトップライト(天井にFIX窓)がついている事もあり、1日の点灯時間は4〜6時間までです。照明に限ってはむしろ、たったこれだけで色維持出来ています。光量が多かったり・強いと褐色に色変化します。どうしても多くしたり強くする必要があるなら、水流を強くして生体の表面温度を下げる必要性が生じます。たくさん実験して現時点ではここに落ち着きましたので、ご参考になさってください。
◎水流
ポリプがなびく程度の水流ポンプが複数台、出来ればコントローラーでランダムな水流を作ってあげるのが理想です。
◎給餌
自然界ではプランクトンを捕食します。可能でしたら冷凍プランクトン類を1週間に1度程度給餌。又は天然海水での換水がお勧めです。

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《和名》 ムギノホミドリイシ
《学名》Acropora cerealis (Dana,1846)
    アクローポラ・チェレアーリス (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》6~10mm
《生息場所》礁池内及びリーフ外縁・水深3~5m


《特徴》
波当たりの強いリーフ外縁ではドーム状になりますが波の静かな礁池内では枝が長くくさむら状に立ち上がり、頭頂体もよく突出します。

全体の形状は生息地に影響され様々で、本種はドーム状になる時はハナガサミドリイシに似る事もありますが、枝が細く(鉛筆の太さかそれより細い)なる事と側サンゴ体がより離れているので共肉部が目立つ事によって区別出来ます
(ドーム状になるミドリイシグループの中では最も枝が細くなります)。

ムギノホミドリイシ画像1

波当たりの強いリーフ外縁ではドーム状ですが、波の静かな礁池では枝が長くなり・くさむら状に立ち上がり、頭頂体(とうちょうたい)もよく突出します。例えば画像のムギノホミドリイシは形状から推測するに、どちらかというと穏やかな場所に生息していたものと思われます。

このように形状をよく観察して元居た環境をイメージし、水槽に配置する際には近しい環境を作ってあげるーこれがレイアウトの基本です。


1985年頃までは「コシバミドリイシ」とされていました。


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《和名》 オヤユビミドリイシ
《学名》Acropora gemmifera (Brook,1892)
     アクローポラ・ジンミフェーラ (ブルック,1892

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属


《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》15~20mm
《生息場所》リーフ内縁 水道部・水深0~5m

オヤユビミドリイシ画像0
形状から画像のオヤユビミドリイシは波当たりの荒い場所に生息していたと推測されます。イバラカンザシ2花が共生中です。

《特徴》
波の荒い所に生息地するものは枝が円錐形で短いのですが、やや波当たりの少ない場所になりますと枝は長くなります。全体の形状は、群体の典型的な被覆型(波の荒い場所)から固着中心部又は片方の側面にだけある円盤状・テーブル状(波当たりの少ない場所)になっていきます。

よく似たサンゴ種との比較として…

[側生サンゴ体]
側生サンゴ体は2種ある→ツツユビミドリイシと同じ。
側生サンゴ体は菊の花状→コユビミドリイシはササクレ状。
枝の基部付近の側生サンゴ体は管状で大きめ→ツツユビミドリイシと同じ。

[頭頂体]
側生サンゴ体に比べるとかなり大きい→ツツユビミドリイシの方がもっと大きい。

[枝の形状]
あまり分岐せず太くて短い円錐形→ツツユビミドリイシは先端がわずかに先細りするだけで基部~先端手前までは太さに大きな差は無い。

以上で、区別は可能かと思います。


列を成して並んでいる側生ポリプが大きい事と、枝の基部にゆくに連れて突出傾向にある事などから、よく似るサンカクミドリイシとは区別出来ます。

オヤユビミドリイシの特徴であるフサフサした触手が魅力なのですが、飼育水槽ではどうしてもこの毛深い?触手にデトリタスが溜まってしまう傾向にあり、これが美しい状態を困難にする原因でもあります。

では実際の自然界ではどんなケアが営まれているのでしょうか。それを知ってか知らずか、彼らは潮通しが良く、時にイレギュラーな方向や大小の水流(波)が来る場所に好んで生息しており、解消されている訳です。

これは潮汐の他、岩盤のあちこちに波が当たってこそ成せる自然の技で、小さなスペースの水槽では、なかなかこういった環境を人工的に作り出すのは難しいものです。

水流ポンプのコントローラー設備やレイアウトのポイントは大前提の話しとして、ここはひとつアナログ的に解決してみましょう。水槽お手入れの際、長めのスポイドで優しく水流を吹きかけてデトリタスが溜まらないようにしてあげて下さい。「えっ?たったそれだけ??」って声が聞こえてきそうですが、ハイ 。たったこれだけです。経験値や高価な機材導入の前に、僅かな手間で今までよりもグンと長期飼育がラクになりますよ。

そしてもう一つ重要な事、これはどんなサンゴにも当てはまる事ですが、[生息地の環境]をイメージして再現するようなレイアウトを心掛けるという事だと思います。


色彩は緑・黄褐色・赤褐色など様々で、枝の先端は淡色になる事が多く、大きな頂端ポリプが特徴です。「フトユビミドリイシ」は異名です。


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《和名》マルヅツハナガサミドリイシ
《学名》Acropora loripes (Brook,1892)
    アクローポラ・ロリーペス (ブルック,1892)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》約5~20mm
《生息場所》パッチリーフの外縁・水深2~6m

本種はミドリイシ属の中でも飼育環境に於いて、「待った無し」で★になる(急速に調子を崩して衰える)という事は、あまりないように思います。最近、顔色悪いなぁ・・・と気付いてから手当てしてもぜんぜん遅くない、融通の利く?サンゴ種です。画像のものはまだ若い群体。

《特徴》
群体は小型で、散房花(コリンボース)。各小枝は太く球体になり、そこから伸びる頂端ポリプは、よく突出し丸みを帯びています。球形または樽型になっているものも多く見られ、様々に混在することが多いようです。緯度の高い場所では球形・樽型の割合は減少し、単に丸みを帯びた頂端ポリプが多くなります。側生ポリプも丸みを帯びますが欠く事もあり混在しているのが普通です。棲息域は、四国以南ですがサンゴ礁域では稀のようです。

若い群体は全体的には緑色群体が多く、成長に連れあちらこちらで黄色みを帯びたり橙色に配色されたりしますが、被覆部は褐色又は緑褐色が普通です。

近年、「アクロポーラ・ロリペス」(和名 マルヅツハナガサミドリイシ)という同学・和名のサンゴ種が多く販売され、外国の深場に生息(サンゴ辞典ストアのものは浅場に棲息)するらしいのですが、販売店によって形状にも著しい差異があり、特定出来ませんでした・・・パッと見、同種とは思えないのですが、知識不足ですみません。。また海外のサイトなども調べて、分かり次第追記します。

尚、「フィールド図鑑 造礁サンゴ」(1991年8月増補版)P.246「マルツツハナガサミドリイシ」Acropora loripes (Brook)の写真のものが、サンゴ辞典のものと同種なんだと、こちらは確認出来ました。

被覆部の割合が大きく莢(きょう)が突出するようになると、房状の短い小枝のが発達します。


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《和名》  ハナガサミドリイシ
《学名》Acropora nasuta (Dana,1846)
    アクローポラ・ナスータ (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》6~15mm
《生息場所》礁池内及びリーフ外縁・水深1~5m


《特徴》
色彩は淡褐色または黄褐色が普通で、頂端(ちょうたん)ポリプが発達している所もあり、枝の先端部が白っぽく(或いは淡い色)なる事が多い為、尚一層大きく見える事もあります。側生ポリプは互いに整然と並んでいるイメージです。

時折、枝の先端部がピンク〜青色になる事もある為か、ルピナスミドリイシと同種とされていた時代(1993年くらいまで)もあったようです。

全体の形状は、枝の長いドーム状(水深の浅い所)〜枝が細く繊細な感じのくさむら状(水深のやや深い所や礁池内)の小群体になります。側サンゴ体は幅が広く、また幅より高さが一層大きくなる為、側方に非常に突出し、真上から見るとうさぎの耳のような形に見え、莢(きょう)も縦に細長く見えるのが特徴です。


ムギノホミドリイシに似る事もありますが、全体的に枝が太く、側サンゴ体同士がムギノホミドリイシほど離れていないので、共肉部はそれほど目立たない事によって区別出来ます。

ツツハナガサミドリイシは本種の異名です。


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《和名》   コイボミドリイシ
《学名》Acropora austera (Dana,1846)
    アクローポラ・アウステーラ (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》8~25mm
《生息場所》リーフ外縁・水深5m前後

叢状(くさむらじょう)又は「筒状瓶の洗浄ブラシ」?状の枝状群体で、ミドリイシ属としては、しっかりとした強固な枝を持ちます。

《特徴》
リーフの外縁の比較的波の荒い所に見られる種です。よく見える広い被覆部から、あまり高くない太い枝をを伸ばします。枝の形はかなり不規則で、側サンゴ体は丸く、枝の表面にビーズ玉をくまなく糊付けした様に見えます。枝は低いと樹状分岐風に見えますが、高く伸びると叉状分岐風にも見えますし、枝はかなり太くにもなります。


色彩は褐色・暗紫褐色が普通ですが、画像の様に鮮やかな緑色を持つものもあります。枝の先端部は色彩が淡く(白っぽく)なります。頂端ポリプは大きく、側生ポリプも肉厚で丸く、枝の周りにやや不規則に並んでいて、枝の先端部の頂端ポリプ直下の部分を除いては管状に幾分突出します。この為、枝の表面はかなり不規則な感じを受けます。日中はポリプを咲かせない場合もあります。


コイボミドリイシ画像1

色々な場所に生息しますが、礁斜面の深みでは、よく発達した直径数メートルに及ぶ群衆が見られる事もあります。


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《和名》    イボユビミドリイシ
《学名》Acropora lutkeni Crossland,1952
    アクローポラ・ルーテケィニー・クロスランド,1952

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》10~15mm
《生息場所》リーフ外縁・水深1~25m前後

iboyubimidoriishi_1画像

《特徴》
普通はくさむら状の群体ですが、波当りの強いリーフ外縁の浅い場所では枝が短くなります。逆に、波当りが弱く深い場所のものは、枝が細く且つ長く成長します。


側サンゴ体に円筒状或いはササクレ状のものが多いので、枝がゴツゴツして見えるのが特徴です。タマユビミドリイシに似ますが同種の側サンゴ体はウロコ状に寝ますので区別出来ます。


最も似るコユビミドリイシは水深0~2mに棲息している事・同種の枝先がイボユビミドリイシのような花弁状にならず先窄みする事で判断出来ます。


09-2ミドリイシ属

《生態ーミドリイシ属の世界へようこそ!》
以下、ミドリイシ属の説明を共通で引用しています。

サンゴの王道ミドリイシは枝状又はテーブル状の群体で、色彩も形も多種多様な上に種類が多いのですが、飼育方法が共通している事や学術的には細かく分類されている割には似ている形のものが多い事やハイブリッドも多く存在する事から、流通市場の上ではあまり細かく分類せずに全てまとめて「ミドリイシ」と総称される事が殆どです。

しかし厳密には、「ミドリイシ」いう和名のミドリイシは事実上存在しません。なのでサンゴ辞典ではなるべく分類学上、区別出来るものは全て分けて表示して行きたいと思います(但し、以下の説明ではミドリイシはトゲミドリイシ属及びミドリイシ属を指すものとします)

全体的にポリプは短く小さいのが特徴で「いかにもサンゴらしいサンゴ」というナリをしています。元来とてもポピュラーな本種ですが、自然界でのサンゴ総量の多さとはウラハラに飼育難易度が高いと言われ、事実として販売店ですら設備投資減価償却や維持管理が難しい上での保険代を含めた販売価格になる為、高価なサンゴ種ではあります。

飼育難易度が高いと言われますが、必ずしもそうとは言い切れません。何故なら、小さな破片からでも全体を再生する能力を持っている、ある意味とても丈夫で強いサンゴなのです。

ある程度の設備とそれなりの知識があれば、増やしたり好みのカラーに色揚げする事も難しくはありません。サンゴ辞典的主観ですが、長期飼育はハナガササンゴの方がよほど難しい様に思います。

ちょうど良い比較なのでミドリイシとハナガササンゴの飼育難易度特徴を列挙します。

◎ハナガササンゴ
(1)飼育環境は各群体で様々な上、気に入るレンジ(許容範囲)は狭い。
(2)レンジはシビアだけど、気に入らない環境でも耐久性は半年くらいなら大丈夫。
◎ミドリイシ
(1)飼育環境は各群体で様々。気に入るレンジは広め。
(2)レンジは広めだが、それを少しでも超えると耐久性は無く、すぐに調子を崩して死滅。

ハナガササンゴは個々によっても要求がマチマチでその上うるさく、「まぁいっか」とは、なかなか言ってくれませんが、体内にたっぷりエネルギーを貯め込んでいるので、ある程度の一定期間、耐えてはくれるアリさんイメージ。

対してミドリイシは同じく個々によって要求は色々うるさいのです。「まぁいっか」の範囲はハナガササンゴよりも意外と広いのです。が1ミクロンでも許容範囲を超えてしまうと耐える事をやめてしまい死滅してしまうキリギリスさんイメージ。

これはそれぞれの成長の早さを比較すると納得なのですが、ハナガササンゴを手で持ち上げるとズッシリと重いですよね。これは骨密度が高いせいなのですが
ハナガササンゴはなかなか成長しません。その分丈夫で・ものスゴイ骨太?なコなんです。

対してミドリイシはどうでしょう。ミドリイシは軽く、骨格がもろいのですぐに折れてしまいます。その代わり成長はタケノコの如く早い。だから骨密度は至って低いのは当然なのです。

エネルギーは貯蓄せず、今日生きる(増やす)事だけに生きるのがミドリイシ。
生物の「生きる目的」は種の保存・子孫繁栄な訳ですが、ミドリイシは防御や耐久力よりも成長(増殖)を特化させる事を選んだサンゴ種と云えるかもしれません。

このように(全てに当てはまる訳ではありませんが)サンゴという生き物は
◎骨密度の高い種=防御や耐久性のあるタイプ
◎骨密度が低い種=防御・耐久性はない(弱い)が成長は早いタイプ
に概ね大別出来ます。

この(弱い)を「デリケート」と呼び勘違いが生じるんだと思います。だって、ミドリイシは全然「デリケート」(神経質)なんかじゃありません。自然界では他のサンゴ種に比べて少々の食害や災害があってもへっちゃらなのです。それ以上に成長が早くワサワサ伸びる「アグレッシブなサンゴ」だと云えます。

《飼育》
◎水質
清浄な水に越した事はありません。プロテインスキマーやカルシウムリアクターを設備される事をお勧め致します。ミネラル消費も高めです。また水温は気持ち低めの方が維持し易いように感じます。水温調整・・・サンゴ辞典の飼育水槽は年中、室温管理(ルームエアコンとサーキュレーター)のみです。大きな水槽もあるので、専用のクーラーやヒーター設備よりイニシャル・ランニングともコスパ良しです。
◎照明
エネルギーの大部分を褐虫藻(光合成)に依存しています。太陽光に近い波長と考慮するならメタハラが望ましい、という事になります。メタハラを使用する場合の注意点として巷で理想とされるよりも・・・サンゴ辞典の飼育水槽では、光量は控えめ!Ex.W900mmの水槽でしたら器具のタイプにもよりますが反射板付きメタハラ150w X 1灯でも充分です。また水面〜ランプの発光面は600mm前後は離して設置。この部屋は南向きで大きな掃き出し窓とトップライト(天井にFIX窓)がついている事もあり、1日の点灯時間は4〜6時間までです。照明に限ってはむしろ、たったこれだけで色維持出来ています。光量が多かったり・強いと褐色に色変化します。どうしても多くしたり強くする必要があるなら、水流を強くして生体の表面温度を下げる必要性が生じます。たくさん実験して現時点ではここに落ち着きましたので、ご参考になさってください。
◎水流
ポリプがなびく程度の水流ポンプが複数台、出来ればコントローラーでランダムな水流を作ってあげるのが理想です。
◎給餌
自然界ではプランクトンを捕食します。可能でしたら冷凍プランクトン類を1週間に1度程度給餌。又は天然海水での換水がお勧めです。

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《和名》  ヤスリミドリイシ
《学名》Acropora robusta (Dana,1846)
    アクローポラ・ロブースタ (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》15~40mm
《生息場所》潮通しの良い礁池内とリーフ外縁・水深2~7m前後

暗緑褐色や褐色の太い枝を持っていて、群体の形状は不規則です。群体の周縁部では横又は斜め向きに分岐しますが、中央部の突出は一部に直立で太い枝となる事もあります。

《特徴》
非常に変体が多い事から、将来的に生物学上の分類が枝分かれするかもしれませんが、現在の所、本種だとされているそれぞれのタイプを同じミドリイシ属のよく似たサンゴ種と比較し、整理します。

yasurimidoriishi_1画像
側生ポリプは色々な大きさや形のものが群体全体をまんべんなく覆って、枝の表面は見るからに「ヤスリ」の如くザラザラしています。

(1)対サンカクミドリイシ
外洋性の浅海に生息する丈夫な骨格を持ちます。サンゴ個体は細長くよく突出しますので、円錐突起だけを持っているサンカクミドリイシとは容易に区別出来ます。波当たりの強い浅海に好んで固着しますが
 ー1 円錐状の突起
 ー2 枝状
の部分があって、その多少で群体によってかなり形が違います。

(2)対トゲマツミドリイシ
 (1)ー2の様に枝上部が発達した群体では、トゲマツミドリイシ(同じミドリイシ属)に最も似ます。しかし、本種の枝は主として水平方向に伸びる傾向にあり、主として枝が上方に伸びるトゲマツミドリイシと区別出来ます。

(3)対エンタクミドリイシ
普通は太い円錐状突起を持つ群体となりますが、稀に幼いエンタクミドリイシの群体の様な形状になる事もあります。主枝は側方へ枝分かれしながら伸びて行きますが、各主枝はよく癒着(ゆちゃく)し、非常に頑丈な平板状の腕となります。この頃になると、群体上面には低い円錐状の非常に不鮮明な末端枝がある他は、上方に伸びる枝はなくなります。又この時、通常の群体は側サンゴ体がササクレ状になるのと違って、肉厚で丸く円筒状なる傾向にあります。

サンゴ礁の礁縁部では干出する事もあります。比較的潮通しの良い礁縁部に生息しますが、数は多くありません。イシガキスズメダイがなわばりとして利用します。



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《和名》 クシハダミドリイシ
《学名》Acropora hyacinthus  (Dana,1846)
    アクローポラ・イーエキントゥス (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》3~5mm
《生息場所》礁池内~リーフ外縁・水深1~10m前後

kushihada_0.jpg
自然界では、巨大なテーブルそのものは薄く群体中央部から更に突出した
小型のテーブルが、2段以上に重なる事も多く見られます。画像のものはサンカクミドリイシが同居していますね。

《特徴》
波当たりの強いリーフ外縁(がいえん)では、基底(きてい)はよく癒合(ゆごう)し、板状になる傾向がありますが、波の穏やかな礁池(しょうち)内では基底は細い枝が網目状に絡まった繊細な群体になります。

一般に「テーブルサンゴ」・「シバミドリイシ」と呼ばれ、これは本種の異名です。また、慣習上、本種を含めた円盤状のミドリイシ属を総称して「エンタクミドリイシ」と呼ぶ場合が多いようですが、厳密には「エンタク」は形状の事では無く、ミドリイシ属に属するサンゴ種であって和名として存在し、水槽で飼育出来る程度の大きさで完全な円盤状になる事は極めて稀です。

自然界では、リーフ外縁でテーブル状群落を作る最も目に付くミドリイシ種です。緑褐色或いは褐色のテーブル状の群体で、直径2mを越すものもあります。
上面に長さ1cmほどの細い円筒状の末端枝が林立ちます。非常に細い主枝が枝分かれしたり、互いに癒合したりしながら平面状の基底を作ります。

基部は太くて、中央部又は側部から基盤に固着します。横又は斜め上に伸びる細い枝が多数癒合(ゆごう)して網目状になり、それから上方向に伸びる細く短い多数の直立枝がある程度整然と等間隔で並びます。また、テーブル状の周縁は別色か淡くなる傾向にあります。

ちなみに学名の種小名「hyacinthus」は日本語で「青」という意味だそうです。う〜ん、そう言われると見えなくもないですが・・・どうでしょう?

頂端(ちょうたん)ポリプは短く、その周りに整然と配列する側生ポリプの下唇が張り出している為、ロゼット状になります。ロゼットとはもともとバラの花に由来する言葉で、八重咲きのバラの花びらのような配列を現します。ロゼット型植物は根から生えた葉を少しずつずらして付ける事により光を効率良く受け取る事が目的であると云われています。


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《学名》Acropora polymorpha (Brook, 1891)
アクローポラ・ポーリムォロファ (ブルック,1891)
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》10~15mm
《生息場所》リーフ内~外縁・水深1~10m

枝先がよく分岐する群体は波当たりの強い浅い場所に棲息していた事を意味します。

《特徴》
本種の特徴は枝先で分岐が起こり、一つの枝にいくつもの登頂体がある。という事です。枝先の分岐は多少、波の強さに影響されます。激しい分岐をするものはリーフ外縁の最も波当たりの強い浅い所で見つかります。波のやや弱い場所では枝先の分岐もあまり見られません。

分岐が少ないとオヤユビミドリイシやコユビミドリイシにやや似ますが、側サンゴ体に比べ登頂体がはるかに大きなこれらのミドリイシとは区別出来ます。

一見、リスターミドリイシにも似ますが、リスターミドリイシは被覆部がよく目立ち枝と枝が極端に離れている事・また被覆部の莢が目立って突出する事で区別がつきます。

尚、本種は2015年1月現在、BISMaLでは標準和名の登録がありませんでした。そこでサンゴ辞典では、従来より標準和名以外の名称とされておりました「タバネミドリイシ」を暫定的に和名として表記してあります。ご了承ください。

画像のように本種の側莢の形状は筒状突起が目立ちます。


09-3ミドリイシ属

《生態ーミドリイシ属の世界へようこそ!》
以下、ミドリイシ属の説明を共通で引用しています。

サンゴの王道ミドリイシは枝状又はテーブル状の群体で、色彩も形も多種多様な上に種類が多いのですが、飼育方法が共通している事や学術的には細かく分類されている割には似ている形のものが多い事やハイブリッドも多く存在する事から、流通市場の上ではあまり細かく分類せずに全てまとめて「ミドリイシ」と総称される事が殆どです。

しかし厳密には、「ミドリイシ」いう和名のミドリイシは事実上存在しません。なのでサンゴ辞典ではなるべく分類学上、区別出来るものは全て分けて表示して行きたいと思います(但し、以下の説明ではミドリイシはトゲミドリイシ属及びミドリイシ属を指すものとします)。

全体的にポリプは短く小さいのが特徴で「いかにもサンゴらしいサンゴ」というナリをしています。元来とてもポピュラーな本種ですが、自然界でのサンゴ総量の多さとはウラハラに飼育難易度が高いと言われ、事実として販売店ですら設備投資減価償却や維持管理が難しい上での保険代を含めた販売価格になる為、高価なサンゴ種ではあります。

飼育難易度が高いと言われますが、必ずしもそうとは言い切れません。何故なら、小さな破片からでも全体を再生する能力を持っている、ある意味とても丈夫で強いサンゴなのです。

ある程度の設備とそれなりの知識があれば、増やしたり好みのカラーに色揚げする事も難しくはありません。サンゴ辞典的主観ですが、長期飼育はハナガササンゴの方がよほど難しい様に思います。

ちょうど良い比較なのでミドリイシ属とハナガササンゴ属の飼育難易度特徴を列挙します。

◎ハナガササンゴ属
(1)飼育環境は各群体で様々な上、気に入るレンジ(許容範囲)は狭い。
(2)レンジはシビアだけど、気に入らない環境でも耐久性は半年くらいなら大丈夫。
◎ミドリイシ属
(1)飼育環境は各群体で様々。気に入るレンジは広め。
(2)レンジは広めだが、それを少しでも超えると耐久性は無く、すぐに調子を崩して死滅。

ハナガササンゴは個々によっても要求がマチマチでその上うるさく、「まぁいっか」とは、なかなか言ってくれませんが、体内にたっぷりエネルギーを貯め込んでいるので、ある程度の一定期間、耐えてはくれるアリさんイメージ。

対してミドリイシは同じく個々によって要求は色々うるさいのです。「まぁいっか」の範囲はハナガササンゴよりも意外と広いのです。が1ミクロンでも許容範囲を超えてしまうと耐える事をやめてしまい死滅してしまうキリギリスさんイメージ。

これはそれぞれの成長の早さを比較すると納得なのですが、ハナガササンゴを手で持ち上げるとズッシリと重いですよね。これは骨密度が高いせいなのですが
ハナガササンゴはなかなか成長しません。その分丈夫で・ものスゴイ骨太?なコなんです。

対してミドリイシはどうでしょう。ミドリイシは軽く、骨格がもろいのですぐに折れてしまいます。その代わり成長はタケノコの如く早い。だから骨密度は至って低いのは当然なのです。

エネルギーは貯蓄せず、今日生きる(増やす)事だけに生きるのがミドリイシ。
生物の「生きる目的」は種の保存・子孫繁栄な訳ですが、ミドリイシは防御や耐久力よりも成長(増殖)を特化させる事を選んだサンゴ種と云えるかもしれません。

このように(全てに当てはまる訳ではありませんが)サンゴという生き物は
◎骨密度の高い種=防御や耐久性のあるタイプ
◎骨密度が低い種=防御・耐久性はない(弱い)が成長は早いタイプ
に概ね大別出来ます。

この(弱い)を「デリケート」と呼び勘違いが生じるんだと思います。だって、ミドリイシは全然「デリケート」(神経質)なんかじゃありません。自然界では他のサンゴ種に比べて少々の食害や災害があってもへっちゃらなのです。それ以上に成長が早くワサワサ伸びる「アグレッシブなサンゴ」だと云えます。

食害する巻貝を紹介しておきます。日本国内では、ヒメシロレイシガイダマシ・シロレイシガイダマシ・クチベニレイシガイダマシ・ニセシロレイシガイダマシ・コシロレイシガイダマシの5種類が知られています。全てレイシガイ科シロレイシガイダマシ属に属する巻貝です。貝殻はアーモンド状で、殻高が40mmくらいまでです。

主にミドリイシ属・コモンサンゴ属・ハナヤサイサンゴ属・ハマサンゴ属を好んで食べます。更にその食べ方は・・・吻(フン)から消化液をサンゴに吐きかけ、歯舌(細かい歯が並んだおろし金状になっているらしい)で、軟組織の肉質部を掻き取るようにして食べる…お、恐ろしい~!!もし、見つけたらすぐに取り除いてあげてください。

《飼育》
◎水質
清浄な水に越した事はありません。プロテインスキマーやカルシウムリアクターを設備される事をお勧め致します。ミネラル消費も高めです。また水温は気持ち低めの方が維持し易いように感じます。水温調整・・・サンゴ辞典の飼育水槽は年中、室温管理(ルームエアコンとサーキュレーター)のみです。大きな水槽もあるので、専用のクーラーやヒーター設備よりイニシャル・ランニングともコスパ良しです。
◎照明
エネルギーの大部分を褐虫藻(光合成)に依存しています。太陽光に近い波長と考慮するならメタハラが望ましい、という事になります。メタハラを使用する場合の注意点として巷で理想とされるよりも・・・サンゴ辞典の飼育水槽では、光量は控えめ!Ex.W900mmの水槽でしたら器具のタイプにもよりますが反射板付きメタハラ150w X 1灯でも充分です。また水面〜ランプの発光面は600mm前後は離して設置。この部屋は南向きで大きな掃き出し窓とトップライト(天井にFIX窓)がついている事もあり、1日の点灯時間は4〜6時間までです。照明に限ってはむしろ、たったこれだけで色維持出来ています。光量が多かったり・強いと褐色に色変化します。どうしても多くしたり強くする必要があるなら、水流を強くして生体の表面温度を下げる必要性が生じます。たくさん実験して現時点ではここに落ち着きましたので、ご参考になさってください。
◎水流
ポリプがなびく程度の水流ポンプが複数台、出来ればコントローラーでランダムな水流を作ってあげるのが理想です。
◎給餌
自然界ではプランクトンを捕食します。可能でしたら冷凍プランクトン類を1週間に1度程度給餌。又は天然海水での換水がお勧めです。

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《学名》Acropora nobilis (Dana,1846)   
    アクローポラ・ノォビリィース(ダナ,1846)
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》10~30mm
《生息場所》礁池内・水深1~5m


《特徴》
色彩は褐色・淡黄褐色、又は青みを帯びた褐色のものが多く、先端は色が淡くなるか白っぽくなります。枝は先端にゆく程細くなり、頂端部には突出したポリプが配置されます。典型的な鹿の角状をした種で、礁池内で大群体を作ります。


流通名として「スギノキ系」と表記のものを見かけますが、元来「スギノキ系」いう括りは無く、例えば、スギノキ・トゲスギ・ハイスギはそれぞれ「スギ」と付きますし、莢(きょう)の形状が似ている事から、あえて括るならこの3種類ではないでしょうか。流通名の「スギノキ系」表記のものは恐らく「鹿の角状」になる事がある、上記を含むコエダ・オトメ・ボーン・クロマツ・ヒメマツ・ハイマツを全てひっくるめて「スギノキ」や「スギノキ系」として販売されている事が多いように思います。


本種の主な特徴は、枝が処によって、細いものから太いものまで様々です。枝先から少し下がると、沢山みつかる小型の側サンゴ体が、共肉(きょうにく)の表面に僅かに突出するだけで、大型のサンゴ体もこの辺りではまばらになります。

また、側サンゴ体は円筒状で、その先端部分は斜めに切れた様な形にはならず、丸みを帯びるものが大部分を占めるのが特徴で、一見似た他の種とは簡単に区別がつきます。唯一、スギノキミドリイシとよく似ますが、本種の側サンゴ体は1.5~2mmとスギノキミドリイシ(1~1.5mm)より遥かに大きい事で区別出来ます。尚、トゲスギミドリイシの学名のAcropora nobilis (Dana, 1846)の小種名である「nobilis」は、日本語で「貴族」という意味だそうです。



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《学名》Acropora wallaceae Veron,1990   
    アクローポラ・ウォーレセーエ・ベロン,1990
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》5~15mm
《生息場所》礁斜面・水深3~7m

1020_1.gifウォーレスミドリイシ

《特徴》
固着性の樹枝状群体で、直立枝は3回程度分岐して順次小さくなり、強固な印象の先細り枝で終わります。全体の形状は準コリンボーズ(ブーケのような)型になるのが普通で、やや太く短めの枝ぶりになります。頂端サンゴ個体(中軸サンゴ個体)は大きいものの、側生サンゴ個体(放射サンゴ個体)ほどは細長くならないものが多く、その直下から側生サンゴ個体が密に並びます。

1020_3.gifウォーレスミドリイシ

側生サンゴ個体は管(筒)状で先端は同じか先細りのものが多く突出又は着生し、枝の基部付近では埋在するものが多くなります。サンゴ個体の壁面には肋(ろく)が走り、共骨(きょうこつ)は荒くなります。全体の色彩は淡褐色で放射ポリプは淡黄褐色になるのが普通です。

1020_4.gifウォーレスミドリイシ

生息地域はグレートバリアリーフが有名で礁斜面の上部に限定され、フィリピンや八重山諸島・沖縄でも生息が確認されてはいますが、非常に数が少なく普通に見られる事はあまりありません。

1020_7.gifウォーレスミドリイシ


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《和名》アクローポラ・グラウカ(和名登録無し)*
《学名》Acropora glauca Brook,1893   
    アクローポラ・グラウカ・ブルック,1893
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》7~20mm
《生息場所》潮通しの良い水道部・水深3~5m


《特徴》
固着性の大型群体になるサンゴ種です。基部から横に張り出した主枝が不規則に癒合(ゆごう)しながら成長していきます。その主枝から上方に反り上がるように短い小枝がたくさん伸びて、コリンボーズ(ブーケのような)型の大きなプレートを作ります。また上方に反り上がる小枝が成長し2段・3段とテーブルが積み重なるような群体もあります。


小枝の先端にある頂端(中軸)ポリプは未発達なものもあり、側生(放射)ポリプと区別がつかない枝もあります。また側生ポリプは短い管状で枝に着生(サンゴ個体が枝に押し付けられたような印象を持つ付き方)し先端部では壁が厚くなる為、僅かに鼻型に見えますが、中には薄い外唇が下し金状になる事もあります。日中もポリプを咲かせている事が多いのも特徴です。


エンタクミドリイシに最も似ますが、(1)サンゴ個体が管状である事。(2)隔壁(かくへき)の発達が良い事。により、区別出来ます。


サンゴ礁域ではあまり見られず、温帯地域の潮多しの良い場所での生息が多いようです。日本国内では種子島、海外では台湾・西オーストラリアで生息が確認されています。*尚、独立行政法人海洋研究開発機構が運営するBISMaL(海洋データシステム)では、現在の所、和名登録がありません。


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《学名》Acropora solitaryensis Veron & Wallace,1984   
    アクローポラ・ソーリタリエンシッス・ベロン&ウォリス,1984
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》4~10mm
《生息場所》礁池内の潮通しの良い水道部・リーフ外縁・水深2~20m


《特徴》
固着性のテーブル状群体で、ヤッコミドリイシに似た分枝パターンを示します。群体の中央部から放射状に伸びた枝がよく癒合(ゆごう)し、網目状になります。群体によっては、その網の目が埋められてゆき、ついには完全な円盤の板状になるものもありますが、そこまでなるには相当大きな群体になる必要があります。しかしながら、穏やかな飼育水槽内の環境によって早期に円盤板状になる事もあります。


円盤状の群体では上面に立つ末端枝は凹凸の多い円錐形のものが主となり、短く太めの枝先端は僅かに突出したやや大きめの頂端ポリプがあり、側生ポリプは小枝では短い管状でやや鼻型になる事もありますが、横枝や板状部では埋在(サンゴ個体が共骨から突出せず、埋まるような付き方)し、密に配列され、群体の表面全体を覆っているのが特徴です。


共骨(きょうこつ)は細かい微針の列に覆われ、肋(ろく)になる事もあります。色彩は暗褐色や褐色で、若い群体では緑色や青緑色を呈すものもあります。その為、周縁部や枝の先端部の白色がくっきりと鮮明な成長点として分かります。サンゴ礁域でも生息しますが、どちらかというと温帯地域で大群衆を見られる事の方が多いようです。

国内では、沖縄県で見られることは稀で、九州以北に生息が確認されており、海外ではフィリピンが有名です。ハイミドリイシ・カゴミドリイシは異名です。


尚、流通で見かける「エンタクミドリイシ」は和名のせいか、テーブル状のミドリイシ全般を指す事が多く、上述のように、本種は幼い時に完全な板状になる事は極めて稀で、大抵は癒合前で枝が単独で伸びた状態か、癒合途中の網目状のテーブル型になります(画像の群体で直径Φ380mmくらい)。従ってクシハダミドリイシなどを「エンタクミドリイシ」として販売されている事が多い様に思います。


09-4ミドリイシ属

《生態ーミドリイシ属の世界へようこそ!》
以下、ミドリイシ属の説明を共通で引用しています。

サンゴの王道ミドリイシは枝状又はテーブル状の群体で、色彩も形も多種多様な上に種類が多いのですが、飼育方法が共通している事や学術的には細かく分類されている割には似ている形のものが多い事やハイブリッドも多く存在する事から、流通市場の上ではあまり細かく分類せずに全てまとめて「ミドリイシ」と総称される事が殆どです。

しかし厳密には、「ミドリイシ」いう和名のミドリイシは事実上存在しません。なのでサンゴ辞典ではなるべく分類学上、区別出来るものは全て分けて表示して行きたいと思います(但し、以下の説明ではミドリイシはトゲミドリイシ属及びミドリイシ属を指すものとします)

全体的にポリプは短く小さいのが特徴で「いかにもサンゴらしいサンゴ」というナリをしています。元来とてもポピュラーな本種ですが、自然界でのサンゴ総量の多さとはウラハラに飼育難易度が高いと言われ、事実として販売店ですら設備投資減価償却や維持管理が難しい上での保険代を含めた販売価格になる為、高価なサンゴ種ではあります。

飼育難易度が高いと言われますが、必ずしもそうとは言い切れません。何故なら、小さな破片からでも全体を再生する能力を持っている、ある意味とても丈夫で強いサンゴなのです。

ある程度の設備とそれなりの知識があれば、増やしたり好みのカラーに色揚げする事も難しくはありません。サンゴ辞典的主観ですが、長期飼育はハナガササンゴの方がよほど難しい様に思います。

ちょうど良い比較なのでミドリイシ属とハナガササンゴ属の飼育難易度特徴を列挙します。

◎ハナガササンゴ属
(1)飼育環境は各群体で様々な上、気に入るレンジ(許容範囲)は狭い。
(2)レンジはシビアだけど、気に入らない環境でも耐久性は半年くらいなら大丈夫。
◎ミドリイシ属
(1)飼育環境は各群体で様々。気に入るレンジは広め。
(2)レンジは広めだが、それを少しでも超えると耐久性は無く、すぐに調子を崩して死滅。

ハナガササンゴは個々によっても要求がマチマチでその上うるさく、「まぁいっか」とは、なかなか言ってくれませんが、体内にたっぷりエネルギーを貯め込んでいるので、ある程度の一定期間、耐えてはくれるアリさんイメージ。

対してミドリイシは同じく個々によって要求は色々うるさいのです。「まぁいっか」の範囲はハナガササンゴよりも意外と広いのです。が1ミクロンでも許容範囲を超えてしまうと耐える事をやめてしまい死滅してしまうキリギリスさんイメージ。

これはそれぞれの成長の早さを比較すると納得なのですが、ハナガササンゴを手で持ち上げるとズッシリと重いですよね。これは骨密度が高いせいなのですが
ハナガササンゴはなかなか成長しません。その分丈夫で・ものスゴイ骨太?なコなんです。

対してミドリイシはどうでしょう。ミドリイシは軽く、骨格がもろいのですぐに折れてしまいます。その代わり成長はタケノコの如く早い。だから骨密度は至って低いのは当然なのです。

エネルギーは貯蓄せず、今日生きる(増やす)事だけに生きるのがミドリイシ。
生物の「生きる目的」は種の保存・子孫繁栄な訳ですが、ミドリイシは防御や耐久力よりも成長(増殖)を特化させる事を選んだサンゴ種と云えるかもしれません。

このように(全てに当てはまる訳ではありませんが)サンゴという生き物は
◎骨密度の高い種=防御や耐久性のあるタイプ
◎骨密度が低い種=防御・耐久性はない(弱い)が成長は早いタイプ
に概ね大別出来ます。

この(弱い)を「デリケート」と呼び勘違いが生じるんだと思います。だって、ミドリイシは全然「デリケート」(神経質)なんかじゃありません。自然界では他のサンゴ種に比べて少々の食害や災害があってもへっちゃらなのです。それ以上に成長が早くワサワサ伸びる「アグレッシブなサンゴ」だと云えます。

食害する巻貝を紹介しておきます。日本国内では、ヒメシロレイシガイダマシ・シロレイシガイダマシ・クチベニレイシガイダマシ・ニセシロレイシガイダマシ・コシロレイシガイダマシの5種類が知られています。全てレイシガイ科シロレイシガイダマシ属に属する巻貝です。貝殻はアーモンド状で、殻高が40mmくらいまでです。

主にミドリイシ属・コモンサンゴ属・ハナヤサイサンゴ属・ハマサンゴ属を好んで食べます。更にその食べ方は・・・吻(フン)から消化液をサンゴに吐きかけ、歯舌(細かい歯が並んだおろし金状になっているらしい)で、軟組織の肉質部を掻き取るようにして食べる…お、恐ろしい~!!もし、見つけたらすぐに取り除いてあげてください。

《飼育》
◎水質
清浄な水に越した事はありません。プロテインスキマーやカルシウムリアクターを設備される事をお勧め致します。ミネラル消費も高めです。また水温は気持ち低めの方が維持し易いように感じます。水温調整・・・サンゴ辞典の飼育水槽は年中、室温管理(ルームエアコンとサーキュレーター)のみです。大きな水槽もあるので、専用のクーラーやヒーター設備よりイニシャル・ランニングともコスパ良しです。
◎照明
エネルギーの大部分を褐虫藻(光合成)に依存しています。太陽光に近い波長と考慮するならメタハラが望ましい、という事になります。メタハラを使用する場合の注意点として巷で理想とされるよりも・・・サンゴ辞典の飼育水槽では、光量は控えめ!Ex.W900mmの水槽でしたら器具のタイプにもよりますが反射板付きメタハラ150w X 1灯でも充分です。また水面〜ランプの発光面は600mm前後は離して設置。この部屋は南向きで大きな掃き出し窓とトップライト(天井にFIX窓)がついている事もあり、1日の点灯時間は4〜6時間までです。照明に限ってはむしろ、たったこれだけで色維持出来ています。光量が多かったり・強いと褐色に色変化します。どうしても多くしたり強くする必要があるなら、水流を強くして生体の表面温度を下げる必要性が生じます。たくさん実験して現時点ではここに落ち着きましたので、ご参考になさってください。
◎水流
ポリプがなびく程度の水流ポンプが複数台、出来ればコントローラーでランダムな水流を作ってあげるのが理想です。
◎給餌
自然界ではプランクトンを捕食します。可能でしたら冷凍プランクトン類を1週間に1度程度給餌。又は天然海水での換水がお勧めです。

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《学名》Acropora humilis (Dana,1846)    
    アクローポラ・ウーミリッス (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》約15mm
《生息場所》リーフ上及びリーフ内外縁・水深0~5m

《特徴》
太くて長い指状の枝を持つコリンボーズ型の群体を形成しますが、画像のように波の荒い所に生息地するものは枝が短く、やや波当たりの弱い場所では枝は長くなります。かつて、オヤユビミドリイシが本種のSynonym(s)=シノニムつまり同義語とされていた事があり、それ以来国内ではオヤユビミドリイシと混同がちです。そこでよく似るこの両者を比較する事で、本種の特徴とします。確かにポリプが咲かないと(⌒-⌒; )よく似てますね!


[頭頂体]
なんとかユビミドリイシと付く中では両者とも、側生サンゴ体に比べ大きくあまり高く突出しない頭頂体を持ちますが、ツツユビミドリイシの方がより大きな頭頂体です。
[側生サンゴ体]
形状は両者とも大小2型で、枝の先端付近から基部にかけて、ほぼ列を成して並んでいます。大型のサンゴ個体は枝の先端付近が長く・広くなり、それらの間に小型のサンゴ個体が散在します。また基部付近も大型のサンゴ個体が多くなります。全体的に菊の花状をしていますが、基部付近は管状のものが多くなるのも同じです。
[枝の形状]
オヤユビミドリイシは円錐状ですが、ツツユビミドリイシは先端がわずかに先細りするだけで、枝の基部から先端付近にかけて太さに大きな差がありません。

また、ツツユビミドリイシも日中ポリプを咲かす事がありますが、オヤユビミドリイシのように触手で莢を覆い隠すほどではありません。共骨は肋(ろく)が走り、網目状でやや微細な針に覆われますが、この辺りは陸揚げして共肉を萎ませないと確認は困難かと思います。

色彩は褐色・黄褐色・ピンクなどで、中軸ポリプ(頭頂体)は放射ポリプ(側生サンゴ体)と異なる色になる場合が多いようです。サンゴ礁域に生息し、波当たりの強く早い礁斜面に着生し、大潮時に干出してしまうような場所で見られる事もあるようです。現在の所、本種は九州以北で発見された事は無く、その数も多くありません。


最後に、小種名である「humilis」は、日本語で「低い」という意味なんだそうです。枝が短いという意味合いなんでしょうか(^_^?


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《学名》Acropora digitifera (Dana,1846)    
    アクローポラ・ディジティフェーラ (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》約10~15mm
《生息場所》リーフ上及びリーフ内外縁・水深0~2m


《特徴》
平板状或いは弱いドーム状の群体を作ります。枝の形状的に一見、ツツユビミドリイシの小型版といった印象ですが、自然界に於いて群体そのものは本種の方が大きくなります。リーフの内縁にも着生する本種ですが、かなり波当たりの激しい場所では画像のように枝は短くなります。

放射サンゴ個体(側生サンゴ体)はほぼ同じ管状の大きさで、枝に列を成して並び、唇状に莢壁(きょうへき)が伸びる事もあるので、ちょうど「ちくわ」を斜め切りにしたようなササクレ状の莢(きょう)形状ものが多いようです。


全面を覆う指状突起は、よく似た他の「なんとかユビミドリイシ」の中では最も細く、色彩は普通、緑色を呈しますが、褐色・黄褐色または紫色・青色など変異に富み、中軸ポリプ(頭頂体)の色彩が放射ポリプ(側生サンゴ体)と異なる事も多いようです。

波当たりの良い礁縁部では被覆状になり、太い指状突起が出現し、同じような場所に生息するツツユビミドリイシと見分けがつきにくい場合もあります。


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《学名》Acropora valide (Dana,1846)    
    アクローポラ・バーリデ (ダナ,1846)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》約4~10mm
《生息場所》礁池内及びパッチリーフ上/浅所

1119_1.gifホソエダミドリイシ

《特徴》
比較的潮通しが良く、やや波当たりの弱い所に見られます。オニヒトデの被害にあった再生サンゴ礁などで特によく見られます。細い枝が立ち上がり、側サンゴ体はややウロコ状に寝るものから、ささくれ状に立つものまで見られ、円筒状の側サンゴ体も散在します。クダバナミドリイシ・フトエダハナガサミドリイシは異名です。

コエダミドリイシにやや似ており、市場でもよく混同して販売されているのを見かけます。そこで、簡単な見分け方をひとつご紹介します。

1119_3.gifホソエダミドリイシ

コエダミドリイシは枝は先に向かって細くなるのと、側サンゴ体の幅が非常に狭く、枝先を横から見ると、約6列の側体サンゴ体が多く見られます。次にホソエダミドリイシですが、上の拡大画像にご注目!( ̄Д ̄)ノ本種は枝が殆ど同じ太さで伸び、横から見ると枝先で約4列しか側体サンゴ体が見えないので区別出来ますd( ̄  ̄)ねっ、簡単でしょ?どちらか迷ったら枝の細さでなく、枝先付近に注目し放射ポリプ(側生サンゴ体)の密生具合で区別してみてください。

群体の形状はくさむら状又はコリンボーズ型の比較的小さな群体です。色彩は褐色・緑褐色が普通で枝先端部や周縁部は淡くなりますが、時に赤~紫色になる事もあります。頂端ポリプは大型で莢壁(きょうへき)が厚いのが特徴ですが、それほど長くは突出しません。大潮の引き潮時に干出する様な場所に固着するものは赤~紫色の鮮やかな色彩が目を引きます。


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《学名》Acropora tenuis (Dana,1846) 
   アクローポラ・テノーイッス (ダナ,1851)

《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>ミドリイシ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《枝径》7~10mm
《生息場所》礁池内~リーフ外縁・水深1~5m前後


《特徴》
群体は小さな内は草むら状ですが大きくなると普通、枝の高いドーム状、或いはテーブル状になりますが時には樹枝状になる事もあります。群体中央部では基部から放射状に横へ張り出す主枝から、垂直に伸びる短い小枝がやや均等な間隔で整然と配列します。中軸(頭頂体)サンゴ個体はあまり突出せず、放射(側生)サンゴ個体は枝に沿って規則的に配列します。

側サンゴ体の幅が広く、且つ上下に密に分布しますので、枝を上から見ますと花びらが開いた様に見えます。つまり、放射(側生)サンゴ個体は円形か鼻型になり、下唇が横によく張り出している為、上面観はロゼット状(バラの花びらの様な配列)を呈するのです。

usuedamidoriishi_3.jpgウスエダミドリイシ

ハイマツミドリイシに似ますが、側サンゴ体の上縁の基部がハイマツミドリイシの様に両側に広がらず、すぼむ事・枝を真上から見ると綺麗な花型になって見える事によって区別出来ます。共骨は肋(ろく)が密に多い、やや深い所に生息するものは枝が繊細になりますが、浅い所に生息するものでは枝は太くて短くなります。


日中も触手を伸ばす事が多く、色彩は淡褐色・クリーム色が普通で、枝の頂端は黄色やほんのりピンク色を呈する事があり、すぐ下の放射サンゴ個体の下唇も同様に色づく事があります。国内では八重山・宮古など本島を含む沖縄県、奄美(鹿児島県)などのサンゴ礁海域に生息が確認され、海外ではフィリピン・台湾が有名です。尚、ホソハナガサミドリイシは異名です。


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