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サンゴ辞典 2

07-2コモンサンゴ属

《生態ーコモンサンゴ属の世界へようこそ!》
以下、コモンサンゴ属の説明を共通で引用しています。

コモンサンゴ属はものすごい種類があって、変種も多いのですが、基本的に本家「コモンサンゴ」に準じた考え方・飼育方法なら問題無いと思います。それは本家「コモンサンゴ」よりも「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれる種属の方が、若干要求が少ない傾向にあるからです。「なんとかコモンサンゴ」が、大抵が本家「コモンサンゴ」よりも幾分濁った礁池に生息しているせいかもしれません。また、本家「コモンサンゴ」は全体的にくすんだ色彩を持ちますが、「なんとかコモンサンゴ」と呼ばれるサンゴ種の中には、なかなか派手なものも多いようです。

群体の形状は、被覆状・塊状という単純なものから、準塊状・薄板状・樹枝状またはテーブル状まで変化に富みます。TVの海中映像ではミドリイシ属同様にコモンサンゴ属はレギュラー出演しています。代表的なのはデッカい茶色の渦巻き状お皿のアレです。「チヂミコモンサンゴ」や「ウスコモンサンゴ」と云います。
*以前はまとめて「チヂミウスコモンサンゴ」Montipora aequituberculata Bernard, 1897とされていましたが、現在は「チヂミコモンサンゴ」Montipora aequituberculata Bernard, 1897と「ウスコモンサンゴ」Montipora foliosa(Pallas, 1766)は別種とされています。

サンゴ個体そのものは1~3mm程度で一見、ハマサンゴにも見えるものが多いのですが、ここでハマサンゴとの簡単な見分け方をご紹介します。先ず、ポリプを萎ませて骨格の形が分かるようにします。すると本種はハマサンゴの様に莢(きょう)が網の目状にびっしり並びませんのですぐ区別出来るという訳です。

流通では本属を細かく分類せず「コモンサンゴ」と総称する事が多いようです。ミドリイシ属とは近縁で骨格がもろく壊れやすい反面、驚くべきスピードで回復・成長を遂げます。またコモンサンゴ属の飼育難易度は、ミドリイシ属と同等~やや敷居が低いイメージです。

ミドリイシ科のサンゴ飼育を初めてトライされる方には入門的サンゴですが多種多様な姿形と成長の早さで、そのままどっぷりとコモンワールドの深みにハマってしまう人も多いようです。飼い込みタイプの方向けですね。

比較的に毒性が低く他のサンゴを自ら攻撃する事は先ずなさそうなので、レイアウト上、例えばコモンサンゴ属同士が隣接しても、接触した部分以外はダメージを受けないといった具合です。自然界でも仲良く異種と同居している場合が多いようです。

食害する巻貝を紹介しておきます。日本国内では、ヒメシロレイシガイダマシ・シロレイシガイダマシ・クチベニレイシガイダマシ・ニセシロレイシガイダマシ・コシロレイシガイダマシの5種類が知られています。全てレイシガイ科シロレイシガイダマシ属に属する巻貝です。貝殻はアーモンド状で、殻高が40mmくらいまでです。

主にミドリイシ属・コモンサンゴ属・ハナヤサイサンゴ属・ハマサンゴ属を好んで食べます。更にその食べ方は・・・吻(フン)から消化液をサンゴに吐きかけ、歯舌(細かい歯が並んだおろし金状になっているらしい)で、軟組織の肉質部を掻き取るようにして食べる…お、恐ろしい~!!もし、見つけたらすぐに取り除いてあげてください。

《飼育》
◎水質
ミドリイシ属よりは若干許容範囲が広いイメージですが、硝酸塩濃度のコントロール・KHの維持は必要かと思います。ミネラル消費も早そうです。
◎照明
やや強い光を要求しますが、生息地によっては中程度の光を好む場合もありますので、様子を見ながらの配置移動がお勧めです。
◎水流
一定方向でなく、ランダムな水流を好むようです。レイアウトで工夫されるか、水流ポンプ2台あった方が無難な気がします。
◎給餌
自然界ではプランクトンを捕食しているようですが、エネルギー消費の大部分を褐虫藻と海水に含まれる微量元素(ミネラル)に依存しているようです。なるべく天然海水の利用をオススメしますが、他の生き物のおこぼれでも良いかと思います。

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《学名》Montipora millepora (Crossland,1952)
   モンティーポラ・ミレーポラ (クロスランド,1952
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約1mm
《生息場所》礁池内及びリーフ内縁・水深3~8m


《特徴》
塊状または岩盤を覆い、周縁部は平坦な被覆状の群体を作ります。サンゴ個体は極めて小さく、莢の直径は0.5mm程度で共骨に埋まり、ほぼ均等に分布します。また、サンゴ個体間は背の低いイボ状突起に覆われ、イボの上にもサンゴ個体が見られる事もあります。

円柱状あるいは高円錐状のイボが時には重なり合いながら密生しそれらの間にポリプが点在します。色彩は普通、褐色・暗褐色が多く、探せば稀に赤・緑・青などバリエーションは意外と豊富です。群体はあまり大きくはなりませんので目立たず、海中でも見逃す事が多いサンゴ種ですが、実際の生息数も少ない為、流通する事は稀かと思います。


フィリピン・オーストラリアの他、国内では本州にも生息するようですが宮古島(沖縄県)と小笠原諸島(東京都)が有名です。強い直射日光が当たらず、潮も比較的、穏やかな場所に生息します。


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《学名》Montipora danae (Milne Edwards & Haime,1851)
   モンティーポラ・ダナエ (ミルン エドワーズ&ハイメ,1851)
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》約0.7~1mm
《生息場所》リーフ外縁・水深10m前後


《特徴》
固着性の塊状群体で基盤を被覆しますが、縁辺部では基盤から離れて板状に張り出す事の多い本種、イボコモンサンゴに似ます。半球状或いはスムースなコブ状突起が群体の全表面をほぼ均一に覆いますが、群体の縁辺部では縁に向かって放射状に走る峰になります。またこのコブ状突起は波当たりの強い場所では小さくなります。

コブ状突起・峰の間にポリプが位置し、共骨は細かく、先端が飾られた針状の突起で覆われています。サンゴ個体は小さく、共骨に埋まっていて莢(きょう)の直径は0.7mm程度、大きくてもせいぜい1mm程の穴があるくらいです。

イボコモンサンゴとの違いですが、全体的にコブ状突起が小さいという判断だけでは生息環境により見分けがつかない事もあります。決定的な違いはポリプを萎ませ莢の穴(窪み)の形状です。本種は円筒状のストレートに近い穴形状をするのに対し、イボコモンサンゴは共骨の表面から奥にかけてすり鉢状の穴形状をしています。


日中も僅かながら触手を伸ばしている事が多く、色彩は淡褐色や緑褐色で、成長の早い群体での縁辺部は色彩が淡くなります。礁斜面の浅所や礁池にも生息する事があり、フィジー・フィリピン・台湾の他、国内では八重山・宮古(沖縄県)・奄美諸島(鹿児島県)・串本(和歌山県)などでも生息が確認されています。

最後に、本種の和名についてです。学名は「Montipora danae」(モンティーポラ・ダナエ)と云いますが、この小種名「ダナエ」が日本人的には「ディーナ」と聞こえるようです。更に日本人的に書く時は「デーナ」になっちゃったんでしょうか。よくは分かりませんが正しい和名は「デーナイボコモンサンゴ」です(ディーナイボコモンサンゴではない)。

試しに「デーナイボコモンサンゴ」と入力しググってみますと…「もしかして:ディーナイボコモンサンゴ」とわざわざ訂正されてしまいますが。「デーナ」だと環境省や海洋環境情報データーなど学術的な事を調べる時に便利です。


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《和名》ポーラコモンサンゴ*和名登録はありません。
《学名》Montipora hoffmeisteri Wells,1954 
   モンティーポラ・オフミースタリ ウェルズ,1954
《分類》刺胞動物門>花虫綱>六放サンゴ亜綱>イシサンゴ目>ムカシサンゴ亜目>ミドリイシ科>コモンサンゴ属

《その他の区分》好日性サンゴ・ハードコーラル
《莢径》1mm未満
《生息場所》礁池内・水深5~8m

1267_1.gifポーラコモンサンゴ

《特徴》
固着性の群体で厚い板状または被覆状に成長します。よく見ると表面はやや円錐状のイボで覆われており、イボのイボの間の平坦部に微細なサンゴ個体が舞在し、サンゴ個体がイボ上にある場合は1個程度と密集しなくなる事が多いようです。

莢(きょう)の直径は1mm弱程度で、莢壁は見られません。日中もポリプを咲かせる群体が多いのですが、ポリプが小さく密集しない部分が多いせいか自然界の遠目ではあまり目立ちません。

1267_3.gifポーラコモンサンゴ

完全に飼い込みタイプの方向けで、探せば色彩変異が大きく灰~褐色・明るい赤・緑・紫色など非常に多彩です。本種の国内流通は殆どなく、和名登録すらされていません。和名にポーラコモンサンゴ*としたのは、英名「pore coral」(pore=皮膚や葉っぱの細孔の意)よりブルラボが便宜上、勝手に作り出した造語ですd( ̄  ̄)学名が馴染みの無い読み方だったのでただの愛称です。ご了承くださいm(_ _)m

波当たりの穏やかな環境に棲み、国内では唯一八重山諸島(沖縄県)に多く見られ、種子島(鹿児島県)以南で僅かに生息が確認されています。海外ではフィリピン・マーシャル諸島が有名なようです。

1267_7.gifポーラコモンサンゴ


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